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合格体験記

合格体験記 vol.22

【ペンネーム】しゅわーぼ

2006年3月長野県立須坂高等学校卒業
       2006年4月国立琉球大学法文学部入学
       2007年2月国立琉球大学法文学部中退
       2008年4月早稲田大学商学部入学


〜高校3年(春)高校3年(夏)高校3年(秋〜直前)沖縄時代浪人時代(春)
浪人時代(夏)浪人時代(秋)浪人時代(冬)浪人時代(センター試験)浪人時代(直前)〜早稲田大学受験

■〜高校3年(春)

中学2年の3月までの成績は学年で下から数えたほうが早いぐらいだったが、突然「弁護士になろう!」と思い立ち、猛勉強して志望校に合格した。
高校では今しかできないことをやろうと思い、部活動に文化祭にと走りまくっていた。
成績は学校の定期試験ではビリの方だったが、模試では30番以内を維持していた。
高校3年の春から予備校にも行き始め、本格的に受験勉強を開始した。
「受験勉強は団体戦!」ということで放課後夜遅くまで友達と勉強したり、ときには語ったり。
模試の結果も志望校でB判定が出るなど滑り出しは上々だったが、文化祭の準備に燃えていたため6月から7月にかけて受験勉強は少々中断した。



■高校3年(夏)

「夏は受験の天王山」と言われていたため、夏休みの最初から猛勉強した。
しかし、毎日毎日予備校の自習室に通ってひたすら勉強をしていて、ふと「何で俺はこんなに勉強しているのか?」「大学に行って何の意味があるのか?」という疑問が沸いてきた。
それ以降は予備校に行くふりをして、書店や漫画喫茶に行ったりする堕落した生活を送っていた。
夏季講習は5つぐらい取ったが、一度も授業に出ることはなかった。




■高校3年(秋〜直前)

当然のごとく夏以降の成績はガタ落ち。
周りの頑張っている友達に対して自分は受験勉強から逃避し、毎日これからの人生について思いを巡らせていた。
もはや自分が受験生だという意識が完全に消えていた。
しかし、直前期はなんだかんだで再び勉強していた。
徐々に感覚を取り戻していき、センターのプレ模試でも志望校の合格ラインにもう少しで届きそうだったが、周りに比べて明らかに受験に対する気持ちは負けていた。

■受験結果

●センター試験
国立文系75%

●琉球大学法文学部(前期)合格
惨敗……。この成績では第一志望は無理だった。
次に琉球大学を選んだ理由は、高校の修学旅行で気に入ったということと、異空間に行って自分を見つめ直したかったということ。
家族や友達には笑い者にされたけど……。沖縄は一年間限定のつもりだった。




■沖縄時代

沖縄に行く前は面白いだろうとワクワクしていたが、いざ入学してみると、周りは地元出身の人ばかりで既にグループ化しており、県外から来た自分に居場所はなかった……。
また、授業に出ても教授が事前に連絡もなく3週連続欠席、バスが30分遅れても平気という沖縄風土に馴染めなかった。
それ以降は大学には全く通わず、本を読んだり沖縄を散策したり、悠々自適な毎日を送っていた。
しかし、何ヶ月もバイトもせずニート同然の怠惰な生活をしている自分が情けなくなってきて、これからの人生どうするのかということを真剣に考え始めた。
そしてネットで大学探しを始めた時にたまたま出会ったのが「早稲田の杜」という掲示板。
今まで早稲田大学を受験するなんて頭の隅にもなかったし、正直私立大学というだけでバカにしていた部分もあった(田舎の公立高校ではそういう風潮がある)。
しかし、偶然立ち寄ったこの掲示板は熱かった。受験生も、それに回答する早大生も熱かった。
こんなに皆を熱くする早稲田大学はめちゃくちゃすごいに違いない!
第一志望校・早稲田大学。





■浪人時代(春)

目標を見つけてヒーロー気分で長野に帰郷したのだが、周囲は意外にも冷ややかで家族からは「ニート」呼ばわり、
近所の噂好きなおばさん達からは「OOさん家の三男さん、ホームシックになって帰って来たらしいわよ。信州大学にでも行くのかしら」という意味不明な情報を流されていた。
勉強方法は予備校には行かず、現役時代のつてで自習室だけ使わせてもらうことにした。
一年間のブランクがあったため、夏までに基礎を固めることを目標に自習室で勉強していた。
最初に受けた模試では偏差値55ぐらいだったが、徐々に感覚を取り戻していき6月ぐらいの模試では早稲田大学・商学部でC 判定が出た。



■浪人時代(夏)

夏期講習は取らずに自習室にこもっての勉強。
また、夏に返ってきた模試ではついに商学部でA判定を叩きだした。
夏休みの後半からは映画を見に行ったり一人旅に出たりして適度に息抜きをするようにしていた。



■浪人時代(秋)
引き続き勉強の日々。基礎が徐々に固まってきたこともあり、少しずつ過去問研究を始めていった。
過去問の出来はというと国語は5割ぐらいだったが、英語と日本史は7割近く取れた。
この頃受けた代ゼミの早大プレではB判定となってしまったが、過去問の出来などを考えると着実に実力はついていると思った。



■浪人時代(冬)
長野の冬は寒い。冬は自習室には行かずに家で勉強。
しかし、家だとテレビという誘惑があり、ついつい箱根駅伝や紅白歌合戦を見てしまい勉強時間が激減。
また、センター試験の前日に帰ってきた早慶オープンでまさかのD判定を取ってしまい気が動転した。
とにかく冷静になることが一番だと思い、今までの良かった模試の結果を読み返し「大丈夫だ!」と自分に言い聞かせたが、全く勉強が手につかない状況になってしまった。
「もしかして駄目なんじゃないのか?」「やっぱり独学では限界があったのか……」などマイナス思考を繰り返していた。
だが、翌日にはセンター試験があるため早めに寝ることにした。



■浪人時代(センター試験)
早稲田大学しか視野になかったため、センター試験は予行演習と位置付けていた。
センター試験の対策は全くしていなかったが、早稲田の過去問やハイレベルな問題集での演習を繰り返してきたため、センター試験は余裕だろうと思っていた。

●センター試験結果
英語154点
国語採点せず
日本史82点

もはや完全に終戦だと思った。
センター試験は早大受験に全く関係ないとは言え、基本レベルであるセンターでこれしか取れない自分が、最難関私立の早稲田大学に受かるはずがない。
英語は時間内に終わらず、早大プレで全国一位を取った日本史では平凡な点数。
採点後、親に「俺、受験止めるわ……」と言おうか本気で悩んだ。センター後は一週間ぐらい全く勉強せず、色々と思いを巡らせていた。
中・高時代のこと、沖縄での一年、早稲田を目指してひたすら勉強してきたこの一年間、たくさん迷惑をかけてきた家族、
色々と気にかけてくれた恩師、そして何より早稲田で待っているであろう熱い人達のこと。やはり早稲田への思いは諦められなかった。
「とにかくやれるだけのことはやろう!」「後悔だけは残さないようにしよう!」。そう思い、再び机に向かった。



■浪人時代(直前)〜早稲田大学受験
 自分が勉強してなかった間にライバルたちは100時間近く勉強していたはずだし、もはや体調がどーのこーの言っている場合じゃない。
とにかく勉強しまくった。時間なんて関係ない。意識がある時間はすべて勉強に注いだ。新しいことには一切手を出さず、今までの復習と過去問演習だけに集中した。
センター試験まではできたはずの過去問が全くできなくなっていたけど、そんなの関係ねぇー。
間違った問題を徹底的に洗い出し、何度も何度も解きなおして一つずつ弱点を潰していった。そして時間はあっという間に過ぎていった。

上京後、勉強は用語などの復習程度に抑えて体調管理や下見などを入念に行い、試験前日は10時に布団に入って翌日の入試本番に備えた。
当日はお気に入りの音楽を聴きながら新宿から早稲田大学に行った。
今までの人生の中で最大の集中力で、もはや周りの受験生は眼中になかった。
目指すはただ一つ。早稲田大学合格!


受験結果
●早稲田大学商学部…合格

最初の英語で若干つまずくが、苦手の国語はMAXな集中力で乗り切って20分前に解き終えた。
センター試験でつまずいた日本史は手ごたえあり(センター試験と早稲田では全く傾向が違うので、センター試験で出来なかったからといって落ち込むことはない!)。
合格発表は電話で聞いたが、意外に冷静だった。それより疲労がMAXだったため12時間ぐらい寝た。
母親はよほど嬉しかったのか仕事中の父親や近所、親戚に電話をかけまくっていた。ちょっとは親孝行ができたかな?
また、高校の担任やあまり親しくない先生も気に掛けてくれていたらしく、合格を伝えた時は自分のことのように喜んでくれた。
ちなみに例の近所のおばさん達はびっくらこいていた。

●早稲田大学社会科学部…合格

人生最悪の誕生日。
英語は若干難化していたが、時間に余裕を持って終えることができた。
苦手な国語で源氏物語が出たのだが、『あさきゆめみし』を読んでいたため、本文をほとんど読まずに解答し20分ぐらい残して終わった。
もはや大隈先生が味方に付いているとしか思えなかった。日本史は昨日に続いて手ごたえあり。
社会科学部の受験票は大隈先生からの誕生日プレゼントだと思って、今でも大事に保管している。
人生最悪だと思っていた誕生日は、実は人生最高の誕生日だった。

●早稲田大学教育学部…棄権
第一志望の商学部に最高の状態で望むために棄権することに。2学部しか受けないというのは危険な賭けだったが、賭けに勝った。

■勉強法
参考書は受験生それぞれ、人生いろいろ、女もいろいろで、合う合わないがあるので以下は参考程度に。

<英語>
【単語】『速読英単語(必修編)』、『単語王(フラッシュカード)』を使用。英語は単語力がなきゃ始まらない。
とにかく1〜2冊を繰り返し暗記するのみ。フラッシュカードは知らない単語だけを切り取って効率的に暗記。
【熟語】『英熟語Always1001』(河合出版)。色々な本に手を出したが、構文や会話文を網羅していたりして一番使いやすかった。
【文法】『ネクステージ』(桐原書店)。体系的な知識を付けるのに良かった。
【英文解釈】『英文読解基本はここだ』、『ポレポレ英文読解プロセス50』。ポレポレは100回以上やり込みボロボロになった。
【長文読解】『英文速読のナビゲーター』。これはパラグラフリーディング習得用に使った。英文が易しすぎたのであまりやらなかったが、パラリーの概要を掴めただけでも良かった。しかし、もっと良い参考書があるはず。
【過去問】『商7年・社学4年・教育5年・政経5年』。早稲田には単語や設問で特有の傾向があるので、基礎が固まってから受験しない学部も含めて過去問演習を行った。

<現代文>
【語彙】『言葉はちからだ』。英語などと同様、現代文においても語彙は重要。語彙力が文の内容理解を左右する。
【解法】『酒井のミラクルアイランド』、『板野の現代文565パターン集』。現代文の成績を上げるには自分の型を作りあげることが重要。前者は早大対策に評判が高かったので使ったが、合わなかったので後者に変更。
【演習】『板野の現代文565パターン演習編』、『ハイパー現代文早稲田への道』。
【過去問】『商7年・社学4年・文5年・教育5年・政経3年』。早大独特の硬質な文や設問(文挿入など)に慣れるために幅広くやった。

<古文>
【単語】『マドンナ古文単語230』、『フォーミュラ600』。自分は読解が苦手だったので単語は他の受験生より多く覚えようと思い、現役時代に仕上げていた前者に加えて後者を使用した。
【文法】『学校で配られた文法教科書』、『ステップアップノート30』、『富井のはじめからていねいに(文法編)』。古文は文法を覚えなければ始まらない。
【読解】『元井の古文読解が面白いほどできる本』。結局、読解が面白いほどできるようにはならなかったが、ちょっとだけ読解におけるヒントを得たような気がした。
【古文常識】『速読古文常識』、『あさきゆめみし@〜F』。古文常識を知っていると色々お得。あと、源氏物語は早稲田頻出なので一読の価値あり。
【過去問】商や社学の過去問が現古融合中心だったため、あまり演習はできなかった。

<日本史>
【用語】『金谷の一問一答』。早稲田大学合格はこれのおかげといっても過言ではない。全教科の参考書の中で一番愛用した。10月ごろにはボロボロになってページが離れてしまった。(セロハンテープで補修)これを完璧にすればそんじょそこらの受験生には負けない。
【流れ把握】『石川の実況中継@〜C』。非常に良書。流れを理解するために、教科書は全く使わずにこちらを愛用(教科書不使用がセンターの敗因かも)。
【問題演習】『実力をつける100題』。一問一答暗記後に使用したが、意外と出来ない問題も多くて非常にためになった。直前期の確認も含めて7回ぐらい繰り返した。あと、自分は模試の問題を縮小コピーして『実力をつける150題』とかにしていた。模試は良問が詰まっているけど、冊子のままだと復習しにくいのでこの方法はおすすめ!
【文化史】『石川の実況中継D』、『日本文化史の整理と演習』。後者の問題演習はやらず整理編を前者のサブノートに書き込んで、それを何度も繰り返し見て暗記した。
【史料】『そのままでる史料一問一答(三省堂)』。東進ブックスの方も買ったが、赤シートは答えが見えてしまい使いづらかったので三省堂の方を使用した。
【過去問】『商7年・社学5年・教育7年・文3年・政経3年・法3年』。早稲田の日本史では繰り返し出題されるマニア用語や難問があるので、過去問研究は重要。
【その他】『日本史でるとこ攻略法―大学入試 ウラワザ暗記術』。暗記しづらいところはこれを使用。

<お薦め本>
『五体不満足』。センター試験失敗後に読んだ。

■終わりに
自分が早稲田を目指した理由……それは早稲田の学生が発する凄まじいエネルギーに魅了されたからだ。
ここだったら自分の可能性を100%出し切ることができると思った。
実際、サークルで学生の域を越えたことをやったり、誰も思いつかないようなファンキーなことをやったり、
世界規模の夢を語ったり、めちゃくちゃ熱くて面白い人間がたくさんいる。偏差値には表れない、そんな魅力が早稲田にはある。 先日、授業の特別講師として来校した桑田真澄さんが次のような事をおっしゃっていた。
『失敗することが駄目なのではない。何度転んでも、何度失敗してもいいから、とにかく起き上がること。
そして、最後の最後まであきらめないこと、くらいつくこと。また、その起き上がるためのエネルギーは“努力”である。
こつこつ“努力”することが大事だ』。

■早稲田大学を目指す受験生へ……
Never never never and never give up!




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