vol.26 変わろう、時代とともに ツイート

2016年4月18日

アルコ&ピース

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書くことが好きだから出版社に入りたい。見ることが好きだからテレビ局に入りたい。このような志を抱く学生は多い。しかし、数年前まで存在しなかったメディアが急激に台頭し、あらゆるメディア同士が結びつくこの時代、その多様性にも目を向けてみてはどうだろう。メディアへの露出がその人気を大きく左右するお笑い芸人は、この時代をいかに柔軟に生き抜いているのか。コンスタントにライブや学園祭に出演しながらも、テレビやラジオ、ネット番組で活躍するアルコ&ピースに尋ねた。


アルコ&ピース
酒井健太(さかい・けんた 右)、平子祐希(ひらこ・ゆうき 左)からなるお笑いコンビ。太田プロダクション所属。それぞれ旧コンビを解散後ピン芸人として活動していたが、2006年4月、平子が後輩の酒井を誘う形で結成された。THE MANZAI 2012で第2位、キングオブコント2013で第7位を受賞。2013年4月から2016年3月まで放送されたラジオ番組「アルコ&ピースのオールナイトニッポンシリーズ」は、最終回に300人以上の出待ちが集まるほどの人気を博した。



――今回は、お笑い芸人であるお二人が多様化するメディアにどのように向き合っているのか、お話を伺いたいと思います。


酒井僕らでいいんですか(笑)。


平子:僕らもマルチタレントとして、ちょうど同じこと考えてたんでね。メディアの多様性と発展について。



――(笑)。この四月で結成11年目を迎えられますが、今後はどういった方面に進出したいと考えていらっしゃいますか?やはりテレビに出たい?


酒井出たいですね。僕はテレビが好きでお笑いを始めたので。志村けんさんやダウンタウンさんの番組は全部見ていて、「このなかに入りたいなー」と思ってました。



――過去のインタビューを拝見しても、平子さんより酒井さんの方がテレビやラジオがお好きだったとお話されていますね。


平子:テレビってリア充の世界じゃないですか。バラエティも音楽番組も、次の日にリア充が集まって語る華々しい世界。小さい頃はいじめられっ子だったので、もちろんテレビに出るなんて想像もできなかったし、テレビの話で盛り上がったりするグループにもどうせ自分は入れないと思っていて、積極的にはほとんど見なかったですね。教室の片隅で本ばかり読んでました。



――どちらかというと読んだり書いたりする方がお好きだった。


平子:そのときは作文程度のものだったけど、たしかに文章を書くのは好きだったし、国語の成績だけはよかったです。まあ、お笑いももとは書くことから始まる表現というか、たまたま板の上で発表しているだけで、メインは字面で想いの丈を綴っていく、想いを文字にして紡ぐ。言葉にすると薄くなりがちな想いを、文字という媒体を通して紡いでいく……


酒井平子さん、長いっす。


平子:……それを、スピーカー的存在である相方の酒井を通して発信する。お笑いってそういう、いわゆるアウトプットの作業ですよね。



――酒井さんもそういった想いで?


酒井わかんないです。聞いてなかった。


平子:だからぁ……


酒井いや、もういいって!



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――(笑)。アウトプットということで言うと、芸人さんにとってはやはりライブが最大の強みだと思うのですが、お二人の単独ライブは2013年の「Hello TOM!」が最後になっていますよね。


平子:大変なんですよ、作家がついているわけでもないから、僕がネタを書いて二人で稽古して……。それに今はネタ番組も多くないから。芸人がみんな単独ライブをやってた頃って、番組関係者が見に来て「あのネタやってよ」とか、自分から持ち込んだりとかで出演できてたけど、今はそういうのがないから、やってもしょうがないでしょ(笑)。



――ライブを派生の場と考えると、そうかもしれませんね。逆に、自分たちに合っている舞台、媒体はどこだと感じますか?少人数に近くで見てもらうのも、何かを介して大人数に届けるのも、それぞれのよさがあると思いますが。


平子:伝えたいことが伝わるっていう観点で言えばラジオが合ってるのかなあ。テレビは本当に一言だけがピックアップされるから瞬発力が必要なんだけど、僕らにはそれがない。あと、特に僕は勘違いされやすいキャラっていうか、単発で切り取られちゃうとお叱りを受けることもあるんですよ。その点ラジオだと一時間二時間持たせてもらってじっくり話すことができるから、芸風を把握したうえで楽しんでもらえるんだと思います。



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