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古市憲寿さん_01 stamp_vol03

Profile

1985年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、東京大学大学院総合文化研究科に進学。現在、博士課程に在学する傍ら執筆業にも取り組む。著書に『希望難民ご一行様―ピースボートと「承認の共同体」幻想』(光文社新書)、『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)。今年4月からは、NHK『NEWS WEB 24』の月曜ネットナビゲーター(コメンテーター)も務める。

社会学者

古市憲寿

Furuichi Noritoshi

リアル(現実)の生活が充実している人を指す「リア充」。ネットスラングに端を発し、今では大学生の日常会話にも頻繁に登場する言葉です。でも、リア充リア充と周りは囃し立てるけど、それって本当に幸せなことなのか。そもそも、生活が充実するって何なのか。そんな疑問が沸き上がりました。
今回のゲストは、著書『絶望の国の幸福な若者たち』で話題となり、NHKのニュース番組のコメンテーターも務める古市憲寿さん。若者の実態を見つめ続ける論客と共に、「リアルの生活を充実させる方法」を考えてみました。

気付かぬうちに、
「客観視」できてしまっているんですよ。

――大学生の間で、「リア充⇔非リア」という対比構造がよく話に挙がるんですが、古市さんは、ご自身のことを「リア充」だと思いますか。

「まぁ、日々の生活はそこそこ充実していると思いますよ。仕事があって、友だちが居て、認めてくれる人がいるわけですから。そもそもリア充の定義に関してはどう捉えているんですか」

――恋人が居たら「リア充」と呼ばれて羨望の対象にされ、居ないヤツは、仮に楽しい生活を送っていてもどことなく哀れというのが、大学生の間での認識かなと。ただ、古市さんは他のインタビューで「ひとりの人ばかりに時間を奪われるのはもったいない」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

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