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早稲田祭をもっと楽しくするウェブコラム

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早稲田祭2017運営スタッフ代表 高田あすか

周知の事実であるが、早稲田祭にはロゴとテーマ、テーマカラーが設定される。しかも、これらのものは毎年変わる。一つのロゴとテーマを毎年使えばいいのでは?と思う人もいるであろう。しかし、ロゴやテーマはその年の早稲田祭スタッフの祭にかける想いを込めたものなのだ。

前回に引き続き、早稲田祭運営スタッフ代表高田あすかさんにインタビューを行った。ロゴとテーマに込めた、早稲田祭への想いとは?

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まず、ロゴやキャッチフレーズはどのような過程でつくられるのでしょうか。

 

早稲田祭のテーマは毎年、その年の早稲田文化の特徴みたいなのを「今年はこれで新しく行きます!」という宣言みたいな感じで1個決めるんですよ。例えば2016年の「今こそ挑戦の時」だと、自らの理想に挑戦するという早稲田生の姿をイメージしました。2015年は「誇りが彩る都の西北」で、早稲田文化を誇るという。

それで、今年は「一瞬に全力を尽くせる文化」ということを表現したくて、テーマを作りました。大学生活は4年間と限られた時間しかありませんよね。早稲田祭をやっているから特に感じるんですけど、その限られた時間でしか出来ないことを積極的に取り組む早大生がたくさんいると思うんです。

そういう自分のやりたいことを、がむしゃらにやれる早大生の姿が私はすごく好きで、そういうことを表現したいと思ったんです。でも「一瞬に全力の文化」って言われてもわからないじゃないですか(笑) だからキャッチーでわかりやすい言葉に変えたときに、「その一瞬に華ひらけ」っていう言葉が出来て。

候補として「一瞬に駆け抜けろ」と「その一瞬に華ひらけ」っていうのと2つあったのですが、でも「華」っていうのを今年はモチーフにしたいねと話し合って決めたのでこのテーマになりました。

 

確かに、ロゴにも「華」があしらわれていますよね。

 

「華」のイメージが文化祭の準備をする人たちにぴったりだと思ったんです。例えば、桜の花は花が咲いて、散った後にすぐに芽を出すんですよ。芽を出して1年間耐え忍んで、冬も越えて、やっと花が開くんです。でも花が咲いているのは、ほんの数週間の短い時間ですよね。だから花というのは、花が開く一瞬のためだけに力を蓄えていると思うんです。だけど咲くのは美しいけど一瞬ですよね。

さっき言ったように今年のテーマのイメージは自分のやりたいことにがむしゃらになっている早大生の姿だったのですが、それと私の持つ花のイメージが合っていたので、なおさら「この一瞬に華ひらけ」というテーマでいこうとなりました。それでロゴにも「華」というイメージを押し出しました。右下の花びらの部分が少し落ちていると思うんですけど、ここで花開いている部分だけじゃなくて、花の持つ一瞬性も表現しています。

 

散っている部分はそのような意味があったんですね!

 

そうなんですよ。ここが推しポイントなんで。赤は早稲田の色ですし、美しく強く咲くということを表現したかったのでメインの色にしています。でも赤だけだと、ロゴを作るときに色味が強すぎてしまうんですね。だからテーマカラーというものがありつつも、色をたくさん使ってもいいんじゃないのっていう話がデザイナーからもあったので、金を少し入れています。これで輝きとかを表現していますね。

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先ほどおっしゃっていたテーマやロゴは高田さんの目指す、「みんなで作る早稲田祭」という部分にも通ずるものがあると思います。

 

そうなんです。「一瞬に華ひらく」のは、パフォーマンスをやっている団体さんだけじゃなくて、例えばイベントをしている団体さんであったり、写真を展示する団体さんであったり、それぞれが全力を尽くしている学生生活の一瞬を表しているんですね。そこはみんなにとって共感できるテーマであってほしいなって思います。

 

テーマってその年の運営スタッフが企画し始めた時に決めるんですか。

 

いやそれだと遅いので、代表になってからすぐ考えなければいけないんですね。2015、2016年の代表さんは、自分が代表になる前から考えていらっしゃったらしいですね。代表選というのが11月に終わったらあるんですけど、そこで来年のテーマはこれです!ともうおっしゃっていましたね。でも私の場合はそうではなかったんです。そもそも早稲田祭2016が終わるまで、代表になろうって思っていなかったということもあります。

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運営スタッフのなかにもいろいろなタイプの人がいると思うんですけど、私は今のマツリが終わるまで、次のマツリのことをあんまり考えたくないタイプなんです。次のことを考えることもできますけど、その分の考える力を今のマツリに注ぎたかったので。だから早稲田祭2016が終わってからすごくあわわわわ、みたいに慌ててしまったんですけど(笑)

だから今年のテーマは代表になった後に、テーマについて考えたい人を募集して、会議をしながら決めました。私が「一瞬」がいいって最初からずっと言っていたわけじゃなくて、みんなで一緒に考えた結果が「この一瞬に華ひらけ」なんですね

 

高田さんにとって早稲田祭のテーマやロゴはどのようなものであってほしいですか。

 

今年はテーマを作った側の人間なので、今年のテーマが印象に残るものであってほしいとは思います。そして、なかなか伝わりにくいとは思うのですが、ロゴやテーマに込めた想いを来場していただく方や、参加してくださるみなさんにも伝わったらいいなと思います。おそらく、ロゴのことやテーマの意味を知ると早稲田祭の楽しみ方が変わると思うので、たくさんの人に知っていただきたいですね。

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